着物の管理方法
How to manage着物お手入れ、管理方法
肌に直接触れるものであるため、お召しになればその時間の長短にかかわらず、お手入れが必要になります。
お召しになる機会が少ない昨今においては、特に注意が必要です。
お手入れ・管理は大きく二つに分かれます。
・着用時の汚れ、しみ落とし、型崩れ(しわ・縮み)復元の仕上げ、など職人に任せるお手入れ
・風通し、虫干しと言われる、お客様ご自身による検品、点検管理
どちらが欠けていても、不具合・事故の原因となります。
【お客様へのお願い】
従来より季節を見て風通し、虫干しの必要性は伝えられてきましたが、現実的には生活様式、住宅事情の変化などにより、おざなりにされています。日々の生活で遠く置き去られた、お召し物は、どうなってしまうのでしょうか?
ご自宅にあるお召し物の状態を、一度ご確認してみてください。
おすすめ!簡単風通し
二、三日晴天が続けば、まずは一枚、お召し物を取り出し、日差しを避けて部屋に吊り、扇風機を使って風を一時間あてましょう。
終われば隅々まで検品し、気になるところがなければきちんとたたみなおして終了です。
Point
・絶対に、一度にたくさん風通しのため作業をしないこと
・一日一枚、張り切りすぎず、一年かけて一通りで十分です
・とにかく、大切なお召し物に一年に一度は目を通しておきましょう
検品のさい、気になる点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせはこちら簡単な着物・浴衣のたたみ方
一般的な着物や浴衣なら、「本畳み(ほんだたみ)」の畳み方が主流です。
この他、刺繍や金箔など豪華な加飾を保護する「夜着畳み」、長襦袢用の「襦袢畳み」、羽織用の「羽織畳み」、略式の「袖畳み」などがあります。
【本畳みの手順】
1 衿を左に広げます。次に下前(右)の脇を縫い目できっちりと折ります。
2 下前の衽(おくみ)の縫い目を目安にして手前に折り返します。 ※衿は内側に自然に折ります。
3 上前(左)衽を下前(右)の衽の上に重ねます。
4 上前(左)脇の縫い目を下前(右)脇の縫い目に重ねます。背縫いで折ったよう形になります。
5 左右の袖をそれぞれ、袖付けの縫い目で外側、身頃に向かって折り返します。
6 丈を半分にします。丈はたとう紙や収納場所に合わせ調節してください。
※袖の折り方はその他、左右両袖を重ねて折る方法などがあります。
長期の保管が必要な着物にはシルク安心パックをおすすめします
シルク安心パックは、外気を遮断する特殊な包装資材を使用します。
密封された袋内の酸素を脱酸素剤で吸着し、安全な不活性ガスのみの充填状態を保つことにより、お召し物を劣化させずに保管する手段です。
以前より食品の保存、精密機器の保管等に利用されて来た、信頼できる技術で安心です。
密閉状態で、空気を抜き体積を減らすだけの衣類圧縮パックとは、全く異なります。
お子様の晴れ着、振袖など、お召し後、特に長期の保管が必要な御着物に、おすすめします。
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